1. えがおのコラムNo.19「親権と養育費に関する問題ー①」
親権と養育費に関する問題ー①

「親権と養育費に関する問題ー①」

養育費は、子のある夫婦にとって離婚時に必ず取り決めが必要な条件の一つです。夫婦によって取り決め方法は様々です。養育費の条件として、月額、賞与等で加算するのか?養育費の終了時期、進学時の費用などが大きなポイントに なるかと思います。

また、養育費の取り決めを行う前には親権の取り決めを行わなければいけません。親権は双方が行使することはできないので,夫婦のいずれかを親権者として定める必要があります。協議離婚の場合は話し合いの上で親権者を定め 調停離婚をする場合は,裁判所が親権者を定めることになります。

親権は。身上監護権と財産管理権に分類されます。

・身上監護権

(1)身分行為の代理権
子どもが身分法上の行為を行うにあたっての親の同意・代理権(同737条,775条,787条,804条)

(2)居所指定権
親が子どもの居所を指定する権利(同821条)

(3)懲戒権
子どもに対して親が懲戒・しつけをする権利(同822条)

(4)職業許可権
子どもが職業を営むにあたって親がその職業を許可する権利(同823条)


・財産管理権

(1)包括的な財産の管理権

(2)子どもの法律行為に対する同意権(民法5条)

という形に分類されます。これらの内容は社会的に未成熟な子供を保護し,子供の精神的・肉体的な成長を図っていかなければならない親の義務となります。

これらの内容から見ると、親が子どもを監護し教育する権利義務を持つ身上監護権が子供と一緒に生活をする事が出来る権利となりますので、親権が欲しい!!という言葉は この身上監護権にあたり、一般的には「監護権」と呼ばれています。

未成年の子どもがいる場合に離婚をするためには,親権者も同時に決めないと離婚届に親権者を記載しなければ離婚届自体を受理されないからです。

離婚の際に取り決めるべき条件は他にも,財産分与や状況によっては慰謝料などの条件も定めないといけませんが,これは離婚後に条件を決定する場合もあります。しかし,親権者の取り決めだけは離婚する際に 絶対取り決めねばなりません。

親権者を話し合いで決めらない場合は,親権者の指定を求める調停を家庭裁判所に親権者を決めていくことになりますが、親権者の決定について調停でも折り合いがつかない場合,

親権者指定の審判手続に移行し,裁判所の判断により親権者を指定してもらうことになります。 離婚調停が不調に終わったような場合には,離婚訴訟を提起して離婚の成否や離婚の条件について争うことになります。

このとき,離婚の条件のひとつとして親権をどちらにするかを裁判所に判断してもらうよう申立をすれば,裁判所が判決で親権者を定めることになります。

また,親権者等を変更したい場合,親権者変更の調停・審判や監護権者変更の調停・審判を家庭裁判所に申し立て,新たな親権者を家庭裁判所で指定してもらうことになりますが、

基本的に親権を変更した方が子供の利益のために必要がある。と認められるときに限り変更されることになります。しかしながら、変更すべき特段の事情が必要となりますので,親権変更のハードルは高いといえます。

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