1. 家出でありがちな行先と効果的な捜索方法を解説
家出でありがちな行先と効果的な捜索方法を解説
家出でありがちな行先と効果的な捜索方法を解説

家出する人の主な行き先と捜索方法で探偵がおすすめな理由を紹介

家族のだれかが家出をしたとき、残された家族は「家出する原因がわからない」ということが多いものです。しかし、家を出ていくのはだれにも言えない事情があるからです。家出で最も心配なのは自殺を企てたり、事件・事故に巻き込まれるケースが少なくないことです。

最悪の事態を回避するためには、家出に気づいた時点ですぐに捜索を開始しなければなりません。

ここでは、家出した人がとりあえずの宿として選びがちな場所を取り上げ、そこで見つけることができなかった場合の捜索の仕方を具体的に解説していきます。

目次

家出する人が選びがちな行先とは

家出する人が選びがちな行先とは

家出は、行先を告げずに姿を消してしまうことで、数日で戻ってくるプチ家出から何年も行先不明で生死の別もわからない失踪までさまざまなケースがあります。

また、家出をする年代も低年齢化し、小・中学生から80歳以上の高齢者まで幅広い層に及んでいます。

警察庁の統計によると、令和2年度の行方不明者の届出受理数は約77,000 人で、年齢別で最も多いのが20代の約14,500人、2番目が10代の約12,800人で、70代以上が増加傾向にあります(参考:令和2年における行方不明者の状況 警察庁生活安全局生活安全企画課)。

家族の誰かがある日突然、行先不明の状態になった場合は事故や事件に巻き込まれたのではと心配になります。しかし、警察に相談しても、事件性や緊急性が低ければ本格的な捜索はしてもらえません。その場合は、自分たちで捜索することになります。

事件性がなく本人の意思で家出を決行した場合は、とりあえず安心して寝られる場所を確保する必要があることから行き先はある程度限られてきます。

年代やその時の状況によって行き先は異なりますが、下表のような場所を選ぶ傾向があります。なお、認知症の方の徘徊による行き先不明はここでは除外します。

年代別★家出人が選びがちな行先一覧

年代 選びがちな行き先
10代~20代前半(中学生・高校生・大学生) 友人の家、ファミレス、ネットカフェ、ゲームセンター、公園・河原
20代後半(社会人・独身・既婚) 友人の家、ファミレス、ネットカフェ、車中、マッチングアプリで知り合った人の家
30代~50代(社会人・独身・既婚) 友人の家・車中・愛人の家・実家(既婚女性)・ネットカフェ・ホテル・山中
60代~ ホテル・車中・愛人の家

早く解決するには家出の原因を知ることが重要

早く解決するには家出の原因を知ることが重要

上記のような場所を探しても見つからなかった場合は、家出の原因を知ることが重要です。家族からすれば家出するような様子はまったく見られなかったとしても、本人は何らかの事情を抱えていたはずです。

家出の原因も年代や性別、社会的地位などによって異なります。また、原因は1つとは限りません。いくつも重なっている場合があるため、多方面から原因を探る必要があります。

年代別★主な家出の原因

年代 主な原因
10代~20代前半(中学生・高校生・大学生) 学校内の人間関係、いじめ、非行、親子関係
20代後半(社会人・独身・既婚) 仕事関係の悩み、金銭問題、多重債務
30代~50代(社会人・独身・既婚) 地位降格、解雇(リストラ)、倒産、事業失敗、家庭内不和(夫婦げんか・浮気・不倫)
60代~(社会人・独身・既婚) 事業失敗、家庭内不和(夫婦げんか・浮気・不倫)、介護疲れ

中学生・高校生の非行や親子関係が原因の家出は、自分の存在を認めてほしい・理解してほしいという心理状態の現れと言われます。

親子げんかした後の家出などは一次的な感情の高まりによる行動なので、2~3日で戻るプチ家出がほとんどです。その意味では中学生や高校生の家出はあまり心配する必要はありません。

ただし、プチ家出を繰り返すようになると、精神的に未成熟で不安定な時期だけに犯罪に巻き込まれる恐れがあります。

場合によっては最悪の事態に至るケースもあるため、早い段階で警察に相談するなどきちんと対処することが望まれます。

もっと深刻なのは成人の金銭問題や事業の失敗などが原因の家出です。この場合は1日も早く捜し出さなければなりません。

とくに友人の保証人になって多額の借金を背負わされたケースや、事業が失敗したケースなどは、まじめで責任感の強い人ほど自殺のリスクが高まるからです。

行先不明の場合の効果的な捜索方法とは?

行先不明の場合の効果的な捜索方法とは?

家出人を捜す方法には、自分で捜すほかプロの探偵に依頼する方法があります。それぞれの具体的な方法について見ていきましょう。

自分で調査する

一次的な感情による突発的家出ではなく、人知れず準備をしていた計画的家出の場合は、家族は日数が経ってから家出に気づくケースが少なくありません。下記のようなことにあてはまる場合は計画的家出と判断されます。

  • 書置きや遺書などが残されている
  • 本人の部屋が整理されている。いつもある物がなくなっている
  • パソコンに家出や自殺に関する情報を検索した履歴がある
  • 本人の携帯電話がある

突発的家出をする人のほとんどは「早く見つけてほしい」という心理状態にあるため、携帯電話を置いていくことはありません。

それに対して計画的家出をする人は「誰にも見つけられたくない」「できるだけ遠くへ逃げたい」という心理状態に陥っているため、人によっては携帯電話も持たずに出ていくことがあります。

計画的家出をする人は自殺の恐れがありますから、一刻も早く調査・捜索を開始する必要があります。

自分で捜す方法としては、「SNSを活用する」「ビラを作成して配る」「自分の足で捜す」などがあります。どれも費用を安く抑えられるのがメリットです。

SNSを活用して調査する

Facebook・Twitter・InstagramなどのSNSを利用して家出人に関する情報を得る方法です。この中でもFacebookは、基本的に実名や実名に近い二ックネームで登録することになっており、利用者の年齢層も広いことから、人探しに適したツールといわれています。

Facebookについている「友達検索機能」では、下記の情報で家出人を検索できます。

  • 名前
  • 生年月日
  • 出身地
  • 出身校(学歴)
  • 交友関係
  • 行動地域

検索の結果、捜していた家出人が見つかった場合はFacebookを通してメッセージを送信することができます。ただし、相手が突然のメッセージに驚いてまた行方をくらますこともあり得るので、慎重に判断するようにしましょう。

ビラを配る

古典的な方法ですが、自分でできる簡単な捜索法です。ビラに記載する情報は,

  • ①家出人の名前と写真
  • ②行先不明になった当時の身なり(服装や髪型、靴、持ち物など)
  • ⓷目撃情報の連絡先
  • の3点は必須です。

自分でビラを作成する場合は費用を安く抑えられますが、広告業者に依頼すれば手間がかからないので、トータルで見るとコスト的にはあまり変わらないようです。

ビラ配りやポスティングをするアルバイトを雇う人件費も必要で、ビラ制作と配布の手配も広告業者に依頼する際の料金は60,000~70,000円が相場です。

なお、ビラ配りをするときはSNSも利用し、並行して実施するとより効果があります。

自分の足で捜す

行先不明になって間もないときは、遠方に行っているとは考えにくいので、本人がよく通っていた場所や、過去に行ったことのある場所に出向いて捜してみましょう。

ただし、これは時間と労力を要する捜索法なので、実施するのは行先の見当がついている場合に限ります。

緊急性のある家出はプロの探偵に依頼する

緊急性のある家出はプロの探偵に依頼する

前述したFacebookでの家出人捜索は、費用がかからず広範囲から捜すことができる点はメリットです。

しかし、SNSはユーザー同士が情報をシェアしたり交流を図ることを目的としたサービスですから、家出人を捜し出すまでには時間と手間がかかり、緊急性のある家出の場合は最適とは言えません。

急いで捜したいけれど警察も動いてくれないというときは、探偵事務所に捜索を依頼するのが最善策です。探偵事務所では、事件性や緊急性の有無にかかわらず、すぐに捜索を開始してくれます。

また、探偵には医師や弁護士などと同様に「業務上知り得た人の秘密を洩らしてはならない」という守秘義務が課せられているので、捜索に関係のない個人情報を第三者に知られる心配がありません。

探偵の捜査の仕方

探偵は、依頼を受けて捜索や調査を行う場合、「聞き込み」「張り込み」「尾行」の3つの手法を使ってよいと法律で認められています。

聞き込み:家出人と関係の深い友人や同僚から話を聞いて情報を集める方法。このときは、本人に探偵が捜索中であることが知られないよう、法に触れない範囲で他人になりすますこともあります。

張り込み:家出人がよく出入りしていた場所やその周辺の道路などで待機して、本人が現れるのを見張る方法。探偵と悟られないように変装したり、交通量調査員に扮したりする場合もあります。

尾行:家出人と関係のありそうな人物の後をつけ、行動を観察してそこから家出人の行き先に関する手がかりを探ります。

どの調査方法を用いるにしても家出人は絶えず周囲を警戒していますから、探偵は本人に悟られないように行動しなければなりません。そこがプロの腕の見せ所です。

プロの探偵に依頼するメリット

プロの探偵に依頼するメリット

プロの探偵に調査・捜索を依頼すれば料金がかかります。

しかし、経験に基づく高度な調査力と独自の情報ルート、最新のハイテク機材を駆使して調査する探偵事務所はそれだけのメリットがあります。

家出人の氏名・現住所・電話番号など、数少ない情報で発見に至ることも少なくありません。

また、金銭トラブルで遠方に逃げているケースや行き先不明になって数年も経つケースなど、難易度の高い捜索でも対応してもらえます。

大手の探偵事務所であれば全国に支所や相談室を開設しているので、捜策エリアも全国規模になります。

たとえば、出張で東京から関西方面に出かけたきり行き先不明になったという場合、大阪に支所があれば関西の土地勘がある探偵が対応することによって早急に発見することが可能になります。

探偵の料金相場は?

家出人の捜索を探偵事務所に依頼した場合の料金は、ケースによって異なります。

家出人に関する情報量の多さや行き先不明になってからの期間、家出の原因などによって金額は上下しますが、成功報酬型の場合は50万円以上が相場です。

この金額には交通費・宿泊費・機材費・車両使用費、報告書作成費が含まれています。

探偵事務所では無料で見積りを出していますから、複数の探偵事務所から見積りを取って比較検討したうえで決めることをおすすめします。

料金が安いからと選ぶのは後悔のもとになりかねません。調査を開始してから追加料金を次々と請求する悪質な探偵事務所もあるので要注意です。

探偵事務所の選び方

次に探偵事務所選びで失敗しないためのチェックポイントを挙げてみましょう。下記の4点をクリアしているところなら優良探偵事務所と見ることができます。

  • 都道府県の公安委員会に探偵業の届出をして、「探偵業届出証明番号」を受けている。証明番号は事務所やHPに掲示することになっているので、だれでも確認することができます。
  • 社名(事務所名)が創業以来変わっていない。創業年数が長くても評判を落としてその都度社名を変えているところがあります。
  • 面談時に調査方法や調査料金などを依頼者に説明してくれる。探偵には契約する前に重要事項を書面にして説明する義務があります。
  • 面談を事務所で行う。面談を喫茶店や依頼者の自宅などで行おうとする探偵もいますが、この場合は事務所を構えずにでたらめな住所を公開している恐れがあります。

このほか、調査報告書のサンプル(見本)を見せてくれるところも優良探偵事務所の条件の1つです。

こんなケースはすぐ警察に「行方不明者届」を出す

こんなケースはすぐ警察に「行方不明者届」を出す

自分の意思でもなく、計画的でもなく、突発的に行先不明になった場合は、警察に「行方不明者届(旧捜索願)」を提出します。

突発的な家出の場合は、事件・事故に巻き込まれていたり、自殺を企てているなど、命の危険が迫っている恐れがあることから、警察もすぐに本格的な捜査を開始します。

届出を提出できる人

行方不明者届を提出できるのは、家出人の配偶者や婚約者、内縁関係にある人、親族、家出人の福祉関係に従事している人などと定められています。

家出人から不受理届が出されている場合もある

配偶者のモラハラ(モラルハラスメント:精神的虐待)やDV(ドメスティックバイオレンス:家庭内暴力)、ストーカーなどから逃げてきた人が、警察に「行方不明者届を受理しないで」と届け出るものです。この届出がなされれば警察が捜索に動くことはありません。

なお、不受理届は未成年者や自分の都合で勝手に家を出てきた人は提出することができないことになっています。

まとめ

まとめ

家出人の調査・捜索は、調査のノウハウもない個人では限界があります。一つ間違えると自分がストーカーに間違えられたりすることも。

そうしたトラブルを避け、早期に捜し出すためにもプロの探偵に依頼することをおすすめします。

どこの探偵に依頼すればよいかわからないという方は、「NPO法人よつば」にご相談ください。

家出や失踪でお悩み方専用の「緊急無料相談ダイヤル」を設けて、専任カウンセラーがアドバイスをするとともに、信頼できる探偵事務所をご紹介します。

もし、家出の原因が多重債務や遺産分与など金銭が絡んでいる場合は、専門の弁護士もご紹介します。

緊急無料相談ダイヤルは24時間365日受け付けていますので、いつでもお気軽にご利用ください。

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ここでは、家出人のよくある行先・原因を紹介しながら、探偵や警察などに依頼する効果的な捜索方法を解説していきます。
家出でありがちな行先と効果的な捜索方法を解説
家出でありがちな行先と効果的な捜索方法を解説

家出する人の主な行き先と捜索方法で探偵がおすすめな理由を紹介

家族のだれかが家出をしたとき、残された家族は「家出する原因がわからない」ということが多いものです。しかし、家を出ていくのはだれにも言えない事情があるからです。家出で最も心配なのは自殺を企てたり、事件・事故に巻き込まれるケースが少なくないことです。

最悪の事態を回避するためには、家出に気づいた時点ですぐに捜索を開始しなければなりません。

ここでは、家出した人がとりあえずの宿として選びがちな場所を取り上げ、そこで見つけることができなかった場合の捜索の仕方を具体的に解説していきます。

目次

家出する人が選びがちな行先とは

家出する人が選びがちな行先とは

家出は、行先を告げずに姿を消してしまうことで、数日で戻ってくるプチ家出から何年も行先不明で生死の別もわからない失踪までさまざまなケースがあります。

また、家出をする年代も低年齢化し、小・中学生から80歳以上の高齢者まで幅広い層に及んでいます。

警察庁の統計によると、令和2年度の行方不明者の届出受理数は約77,000 人で、年齢別で最も多いのが20代の約14,500人、2番目が10代の約12,800人で、70代以上が増加傾向にあります(参考:令和2年における行方不明者の状況 警察庁生活安全局生活安全企画課)。

家族の誰かがある日突然、行先不明の状態になった場合は事故や事件に巻き込まれたのではと心配になります。しかし、警察に相談しても、事件性や緊急性が低ければ本格的な捜索はしてもらえません。その場合は、自分たちで捜索することになります。

事件性がなく本人の意思で家出を決行した場合は、とりあえず安心して寝られる場所を確保する必要があることから行き先はある程度限られてきます。

年代やその時の状況によって行き先は異なりますが、下表のような場所を選ぶ傾向があります。なお、認知症の方の徘徊による行き先不明はここでは除外します。

年代別★家出人が選びがちな行先一覧

年代 選びがちな行き先
10代~20代前半(中学生・高校生・大学生) 友人の家、ファミレス、ネットカフェ、ゲームセンター、公園・河原
20代後半(社会人・独身・既婚) 友人の家、ファミレス、ネットカフェ、車中、マッチングアプリで知り合った人の家
30代~50代(社会人・独身・既婚) 友人の家・車中・愛人の家・実家(既婚女性)・ネットカフェ・ホテル・山中
60代~ ホテル・車中・愛人の家

早く解決するには家出の原因を知ることが重要

早く解決するには家出の原因を知ることが重要

上記のような場所を探しても見つからなかった場合は、家出の原因を知ることが重要です。家族からすれば家出するような様子はまったく見られなかったとしても、本人は何らかの事情を抱えていたはずです。

家出の原因も年代や性別、社会的地位などによって異なります。また、原因は1つとは限りません。いくつも重なっている場合があるため、多方面から原因を探る必要があります。

年代別★主な家出の原因

年代 主な原因
10代~20代前半(中学生・高校生・大学生) 学校内の人間関係、いじめ、非行、親子関係
20代後半(社会人・独身・既婚) 仕事関係の悩み、金銭問題、多重債務
30代~50代(社会人・独身・既婚) 地位降格、解雇(リストラ)、倒産、事業失敗、家庭内不和(夫婦げんか・浮気・不倫)
60代~(社会人・独身・既婚) 事業失敗、家庭内不和(夫婦げんか・浮気・不倫)、介護疲れ

中学生・高校生の非行や親子関係が原因の家出は、自分の存在を認めてほしい・理解してほしいという心理状態の現れと言われます。

親子げんかした後の家出などは一次的な感情の高まりによる行動なので、2~3日で戻るプチ家出がほとんどです。その意味では中学生や高校生の家出はあまり心配する必要はありません。

ただし、プチ家出を繰り返すようになると、精神的に未成熟で不安定な時期だけに犯罪に巻き込まれる恐れがあります。

場合によっては最悪の事態に至るケースもあるため、早い段階で警察に相談するなどきちんと対処することが望まれます。

もっと深刻なのは成人の金銭問題や事業の失敗などが原因の家出です。この場合は1日も早く捜し出さなければなりません。

とくに友人の保証人になって多額の借金を背負わされたケースや、事業が失敗したケースなどは、まじめで責任感の強い人ほど自殺のリスクが高まるからです。

行先不明の場合の効果的な捜索方法とは?

行先不明の場合の効果的な捜索方法とは?

家出人を捜す方法には、自分で捜すほかプロの探偵に依頼する方法があります。それぞれの具体的な方法について見ていきましょう。

自分で調査する

一次的な感情による突発的家出ではなく、人知れず準備をしていた計画的家出の場合は、家族は日数が経ってから家出に気づくケースが少なくありません。下記のようなことにあてはまる場合は計画的家出と判断されます。

  • 書置きや遺書などが残されている
  • 本人の部屋が整理されている。いつもある物がなくなっている
  • パソコンに家出や自殺に関する情報を検索した履歴がある
  • 本人の携帯電話がある

突発的家出をする人のほとんどは「早く見つけてほしい」という心理状態にあるため、携帯電話を置いていくことはありません。

それに対して計画的家出をする人は「誰にも見つけられたくない」「できるだけ遠くへ逃げたい」という心理状態に陥っているため、人によっては携帯電話も持たずに出ていくことがあります。

計画的家出をする人は自殺の恐れがありますから、一刻も早く調査・捜索を開始する必要があります。

自分で捜す方法としては、「SNSを活用する」「ビラを作成して配る」「自分の足で捜す」などがあります。どれも費用を安く抑えられるのがメリットです。

SNSを活用して調査する

Facebook・Twitter・InstagramなどのSNSを利用して家出人に関する情報を得る方法です。この中でもFacebookは、基本的に実名や実名に近い二ックネームで登録することになっており、利用者の年齢層も広いことから、人探しに適したツールといわれています。

Facebookについている「友達検索機能」では、下記の情報で家出人を検索できます。

  • 名前
  • 生年月日
  • 出身地
  • 出身校(学歴)
  • 交友関係
  • 行動地域

検索の結果、捜していた家出人が見つかった場合はFacebookを通してメッセージを送信することができます。ただし、相手が突然のメッセージに驚いてまた行方をくらますこともあり得るので、慎重に判断するようにしましょう。

ビラを配る

古典的な方法ですが、自分でできる簡単な捜索法です。ビラに記載する情報は,

  • ①家出人の名前と写真
  • ②行先不明になった当時の身なり(服装や髪型、靴、持ち物など)
  • ⓷目撃情報の連絡先
  • の3点は必須です。

自分でビラを作成する場合は費用を安く抑えられますが、広告業者に依頼すれば手間がかからないので、トータルで見るとコスト的にはあまり変わらないようです。

ビラ配りやポスティングをするアルバイトを雇う人件費も必要で、ビラ制作と配布の手配も広告業者に依頼する際の料金は60,000~70,000円が相場です。

なお、ビラ配りをするときはSNSも利用し、並行して実施するとより効果があります。

自分の足で捜す

行先不明になって間もないときは、遠方に行っているとは考えにくいので、本人がよく通っていた場所や、過去に行ったことのある場所に出向いて捜してみましょう。

ただし、これは時間と労力を要する捜索法なので、実施するのは行先の見当がついている場合に限ります。

緊急性のある家出はプロの探偵に依頼する

緊急性のある家出はプロの探偵に依頼する

前述したFacebookでの家出人捜索は、費用がかからず広範囲から捜すことができる点はメリットです。

しかし、SNSはユーザー同士が情報をシェアしたり交流を図ることを目的としたサービスですから、家出人を捜し出すまでには時間と手間がかかり、緊急性のある家出の場合は最適とは言えません。

急いで捜したいけれど警察も動いてくれないというときは、探偵事務所に捜索を依頼するのが最善策です。探偵事務所では、事件性や緊急性の有無にかかわらず、すぐに捜索を開始してくれます。

また、探偵には医師や弁護士などと同様に「業務上知り得た人の秘密を洩らしてはならない」という守秘義務が課せられているので、捜索に関係のない個人情報を第三者に知られる心配がありません。

探偵の捜査の仕方

探偵は、依頼を受けて捜索や調査を行う場合、「聞き込み」「張り込み」「尾行」の3つの手法を使ってよいと法律で認められています。

聞き込み:家出人と関係の深い友人や同僚から話を聞いて情報を集める方法。このときは、本人に探偵が捜索中であることが知られないよう、法に触れない範囲で他人になりすますこともあります。

張り込み:家出人がよく出入りしていた場所やその周辺の道路などで待機して、本人が現れるのを見張る方法。探偵と悟られないように変装したり、交通量調査員に扮したりする場合もあります。

尾行:家出人と関係のありそうな人物の後をつけ、行動を観察してそこから家出人の行き先に関する手がかりを探ります。

どの調査方法を用いるにしても家出人は絶えず周囲を警戒していますから、探偵は本人に悟られないように行動しなければなりません。そこがプロの腕の見せ所です。

プロの探偵に依頼するメリット

プロの探偵に依頼するメリット

プロの探偵に調査・捜索を依頼すれば料金がかかります。

しかし、経験に基づく高度な調査力と独自の情報ルート、最新のハイテク機材を駆使して調査する探偵事務所はそれだけのメリットがあります。

家出人の氏名・現住所・電話番号など、数少ない情報で発見に至ることも少なくありません。

また、金銭トラブルで遠方に逃げているケースや行き先不明になって数年も経つケースなど、難易度の高い捜索でも対応してもらえます。

大手の探偵事務所であれば全国に支所や相談室を開設しているので、捜策エリアも全国規模になります。

たとえば、出張で東京から関西方面に出かけたきり行き先不明になったという場合、大阪に支所があれば関西の土地勘がある探偵が対応することによって早急に発見することが可能になります。

探偵の料金相場は?

家出人の捜索を探偵事務所に依頼した場合の料金は、ケースによって異なります。

家出人に関する情報量の多さや行き先不明になってからの期間、家出の原因などによって金額は上下しますが、成功報酬型の場合は50万円以上が相場です。

この金額には交通費・宿泊費・機材費・車両使用費、報告書作成費が含まれています。

探偵事務所では無料で見積りを出していますから、複数の探偵事務所から見積りを取って比較検討したうえで決めることをおすすめします。

料金が安いからと選ぶのは後悔のもとになりかねません。調査を開始してから追加料金を次々と請求する悪質な探偵事務所もあるので要注意です。

探偵事務所の選び方

次に探偵事務所選びで失敗しないためのチェックポイントを挙げてみましょう。下記の4点をクリアしているところなら優良探偵事務所と見ることができます。

  • 都道府県の公安委員会に探偵業の届出をして、「探偵業届出証明番号」を受けている。証明番号は事務所やHPに掲示することになっているので、だれでも確認することができます。
  • 社名(事務所名)が創業以来変わっていない。創業年数が長くても評判を落としてその都度社名を変えているところがあります。
  • 面談時に調査方法や調査料金などを依頼者に説明してくれる。探偵には契約する前に重要事項を書面にして説明する義務があります。
  • 面談を事務所で行う。面談を喫茶店や依頼者の自宅などで行おうとする探偵もいますが、この場合は事務所を構えずにでたらめな住所を公開している恐れがあります。

このほか、調査報告書のサンプル(見本)を見せてくれるところも優良探偵事務所の条件の1つです。

こんなケースはすぐ警察に「行方不明者届」を出す

こんなケースはすぐ警察に「行方不明者届」を出す

自分の意思でもなく、計画的でもなく、突発的に行先不明になった場合は、警察に「行方不明者届(旧捜索願)」を提出します。

突発的な家出の場合は、事件・事故に巻き込まれていたり、自殺を企てているなど、命の危険が迫っている恐れがあることから、警察もすぐに本格的な捜査を開始します。

届出を提出できる人

行方不明者届を提出できるのは、家出人の配偶者や婚約者、内縁関係にある人、親族、家出人の福祉関係に従事している人などと定められています。

家出人から不受理届が出されている場合もある

配偶者のモラハラ(モラルハラスメント:精神的虐待)やDV(ドメスティックバイオレンス:家庭内暴力)、ストーカーなどから逃げてきた人が、警察に「行方不明者届を受理しないで」と届け出るものです。この届出がなされれば警察が捜索に動くことはありません。

なお、不受理届は未成年者や自分の都合で勝手に家を出てきた人は提出することができないことになっています。

まとめ

まとめ

家出人の調査・捜索は、調査のノウハウもない個人では限界があります。一つ間違えると自分がストーカーに間違えられたりすることも。

そうしたトラブルを避け、早期に捜し出すためにもプロの探偵に依頼することをおすすめします。

どこの探偵に依頼すればよいかわからないという方は、「NPO法人よつば」にご相談ください。

家出や失踪でお悩み方専用の「緊急無料相談ダイヤル」を設けて、専任カウンセラーがアドバイスをするとともに、信頼できる探偵事務所をご紹介します。

もし、家出の原因が多重債務や遺産分与など金銭が絡んでいる場合は、専門の弁護士もご紹介します。

緊急無料相談ダイヤルは24時間365日受け付けていますので、いつでもお気軽にご利用ください。

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