異性に離婚相談をすることにはリスクもあるため注意が必要
男性の心理は男性に女性の心理は女性に聞くのが良い、とはよく聞く話です。
離婚前に異性に相談する(あるいはした)という人も少なくありません。
たしかに離婚は人生における大きな選択のひとつですから誰かに相談したくなるのも無理はありません。
また誰かに離婚相談することで離婚という選択が間違っていない、といってもらいたい気持ちもあるでしょう。
その際、女性であれば男性の友人に離婚相談すると女性の友人に離婚相談する場合とは異なるメリットが得られる可能性があります。
ただ、異性に離婚相談をすることにはリスクもあるため注意が必要です。
今回は異性に離婚相談するリスクと注意点についてくわしく解説します。
異性の友人との交流
既婚者は異性の友人とどれ位交流しているものなのでしょうか。
調べてみると男性と女性では異性の友人と交流する割合にかなり差があるようです。
既婚男性の場合は既婚、未婚を問わず女性の友人と交流を持つ割合は高いですが、既婚女性が男性の友人と交流を持つ割合はそう高くありません。
しかしながら女性が男性の友人、もしくは男性が女性の友人に離婚相談をするのは次のようなメリットがあるのです。
離婚相談を異性にすることのメリット
離婚相談を異性にするメリットとはどういうものでしょうか。
実は離婚相談を異性の友人にする場合と同性の友人に相談する場合とでは異なるメリットがあります。
ここでは離婚相談を異性にすることでどういうメリットがあるのかくわしく解説します。
異性ならではの客観的な視点が得られる
離婚を決めるにあたっては自分の選択や考えが間違っていないか不安になることが少なくありません。
離婚という結論に至った経緯についても、もっといい選択ができるのではないかと思ったり、子供がいれば子供から父親(母親)を奪ってしまって良いのだろうかと悩んだりするものです。
そんな時には同性より異性に相談したいという意見が少なくありません。
たしかに異性に離婚相談するとパートナー側の気持ちを理解した上で客観的な視点から意見をくれるという点がメリットといえるでしょう。
あなたが女性の場合、旦那さんと同じ男性の立場からの意見は貴重です。
男性からすれば旦那さんの気持ちに感情移入しやすいこともあって夫婦の気持ちのすれ違いを指摘してくれる可能性があります。
このように男性の友人のアドバイスが離婚を思い直すきっかけになることもあるため、離婚相談ができる異性の友人は貴重な存在といえるでしょう。
正直な気持ちで離婚相談ができる
離婚相談において異性の友人は同性の友人と違い本音で意見を述べてくれるので、本当の自分の気持ちや悪かった点に気づかせてくれることがあります。
また異性の友人に対しては取り繕う必要がないため、あなた自身にとっても相談しやすい相手であるといえるでしょう。
異性の友人に離婚相談をすると正直になれるため、自分の気持ちが整理できる点もメリットのひとつです。
離婚相談を異性にするリスク
離婚相談を親族以外の異性にする場合には前述のようなメリットがある反面、いくつかのリスクが考えられます。
例えばあなたと異性の友人が離婚相談の目的で会っているところを知り合いが見かけた場合、浮気を疑われる可能性もあるでしょう。
離婚相談をする位ですから二人の間に信頼関係が構築されているでしょうし、傍から見ればただの男性と女性ですから彼氏彼女の間柄と思われてしまうかも知れません。
この他にも異性に離婚相談をする際のリスクについていくつか紹介します。
感情的になりすぎる危険性
離婚相談を同性の友人にする場合には自分を保っていられるけれど、異性に相談する場合には安心感からか感情的になり過ぎる危険性があります。
感情的になると物事を冷静に判断できなくなり、本当は離婚したくないのに意地を張って離婚に応じてしまったり心にもないことを口にしてしまうかも知れません。
このように気持ちが弱くなっている時に異性の友人に離婚相談すると感情的になってしまいがちですから注意が必要です。
友達から不倫関係に発展するかもしれない
異性の友人に離婚相談をする場合、それをきっかけに恋愛感情が生まれて不倫関係に発展することも少なくありません。
何度も異性の友人と離婚相談で会っているうちにただの友達からお互いを好きになってしまうこともあるでしょう。
ですが離婚するまでは自分が既婚者であることを忘れないでください。
一時の気の迷いで異性の友人と不倫関係に発展してしまうと離婚問題が複雑になるばかりか自分にとって不利な状況になる可能性が高いです。
とくに子どもがいる家庭であれば親権が取りにくくなるなどのデメリットもありますから十分注意しましょう。
異性の友人に離婚相談するとメリットもたしかにありますが、取り返しのつかないことにならないよう異性の友人との関係に線引きをすることが大切です。
パートナーの浮気で離婚する場合、異性への離婚相談はとくに注意
パートナーの浮気が原因で離婚を検討している場合はとくに異性の友人に連絡を取ったり離婚相談することは避けた方が良いでしょう。
これはもし異性の友人に離婚相談で悩みを打ち明けるうちに関係が深まり、つい不貞行為(セックス)に発展してしまった場合、パートナーの不貞行為が相殺されてしまうためです。
不貞行為が相殺されてしまえば慰謝料請求ができないだけでなく有責配偶者として離婚の請求もできなくなってしまいます。
異性の友人に離婚相談するうちに魔が差して不倫してしまうケースは少なくありません。
パートナーや不倫相手から慰謝料をもらって離婚する予定の人は誤解を受けることがないよう、離婚が成立するまで異性の友人と会うのは避けた方が良いでしょう。
離婚を検討中・手続き中・離婚後に気をつけるべき男女関係
離婚を検討している場合、または離婚手続き中に浮気が発覚するケースは少なくありません。しかし本来は気をつけなければいけないとされています。
近い将来離婚する予定なのにどうして浮気をしてはいけないのでしょうか。
また離婚後の浮気には問題はないのでしょうか。
ここでは離婚を検討中、離婚手続き中、離婚後の男女関係で注意すべき点についてくわしく解説します。
離婚検討中の場合での不倫は避けるべき
離婚検討中の夫婦の場合、不倫をすると慰謝料を請求される恐れがあります。
これは「離婚検討中」という状況下では夫婦はまだ婚姻関係にあるためです。
婚姻関係にある者が配偶者以外の人と肉体関係を持てば、それは明らかな不貞行為(浮気)になります。
離婚検討中の場合、別居している夫婦であっても浮気は不貞行為になりますので避けた方が良いでしょう。
離婚手続き中、成立前はよくよく慎重に
離婚手続き中、または離婚が成立する前の夫婦が浮気した場合はその時点での夫婦の状況によって慰謝料を請求される恐れがあるため、注意が必要です。
離婚手続き中、もしくは離婚成立前の不倫で慰謝料請求されるかどうかは夫婦の状態により異なります。
夫婦の双方が離婚の意思を固めている場合には夫婦関係が破綻しているとみなされ、不倫とは認められない可能性が高いです。
しかし旦那か妻のどちらかだけが離婚したがっている場合、不倫が発覚すれば慰謝料請求ができます。
離婚後の男女関係についての注意点
離婚後の男女関係については、離婚が成立しているのであれば不倫とはならないため、基本的には問題ありません。
ただし婚姻中の不倫が離婚後に発覚した場合、不倫の事実を証明する証拠があれば離婚後でも慰謝料の請求が可能です。
不倫の事実を知ってから3年が過ぎてしまうと時効が成立してしまうため、慰謝料請求をするならパートナーの不倫を知った時から3年以内に慰謝料請求を行う必要があります。
なお慰謝料は元配偶者だけでなく不倫相手に対して請求することも可能です。
ちなみに離婚後に婚姻中の不倫に対する慰謝料請求を行う場合、不倫と離婚の因果関係が薄いと判断される恐れがあり、離婚前に請求した場合と比べて慰謝料の金額が低くなる傾向があることは理解しておきましょう。
離婚後の男女関係にも拘らずトラブルに発展したケース
離婚後に男女の関係になったにも拘らず慰謝料を請求された事例もあります。
このケースは婚姻期間中に異性の友人同士だった二人が離婚相談を重ねるうちに親密な関係となり、離婚直後に男女の関係になったものです。
結局トラブルを長引かせないよう和解金を支払うことで解決しましたが、このケースのように離婚検討中から離婚が成立した直後までに異性と接触すると不倫とみなされる可能性が高いため、異性の友人に離婚相談をする場合は注意しましょう。
離婚相談先一覧
異性の友人に離婚相談するのはメリットがあるものの、状況によっては避けた方が良いことが分かりました。
ではデメリットがなく離婚相談できるところとはどこなのでしょうか。
ここでは弁護士など離婚相談できるところをいくつか紹介します。
デメリットがあればそれも含めて紹介しますので、離婚相談先をお探しの方はぜひ参考になさってください。
①家族や友達
家族や友達はあなたの幸せを願ってくれる存在です。
家族も友達も離婚相談すれば親身になって今後のことを一緒に考えてくれるでしょう。離婚経験のある友人であれば自分の体験からアドバイスをもらえるかも知れません。
ただ離婚をスムーズに進める方法や財産分与、慰謝料請求などの法的な手続きについて正しい知識があるかどうかは分かりませんし、情報が最新ではない可能性もあるので自分で調べる必要が出てくる可能性があります。
②法テラス
法テラスは離婚問題をはじめ法律に関するトラブルの相談窓口です。
経済的に余裕のない方のために無料の法律相談も実施していますので、離婚相談をすることもできます。
利用するには収入や資産が一定額以下であることなどの要件がありますが、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374)に電話してみましょう。
無料の法律相談の対象か確認した上で相談方法を案内してくれます。
無料の法律相談は、1回30分程度、同一問題は3回まで相談可能です。
③自治体から委託された弁護士
自治体から委託された弁護士は基本的に無料で離婚相談も可能です。
デメリットとして希望の弁護士を選ぶことができない他、予約が必要な場合があるため注意が必要です。
④専門弁護士
専門弁護士に離婚相談をすれば離婚の手続きや離婚するにあたって取り決めが必要なことなどを漏れなく回答やアドバイスがもらえます。
弁護士事務所によって初回の相談が無料になっているところもあります。
ただし弁護士に離婚相談する場合は費用がかかるため、経済的に余裕がない場合は他の方法で離婚相談をした方が良いでしょう。
⑤NPO法人の無料相談所
NPO法人の無料相談所は専門カウンセラーが常駐しているため、離婚を希望している人には離婚にあたって取り決めが必要なことや離婚後の生活に役立つ情報(例えばひとり親家庭の助成制度など)のアドバイスをもらえます。
またパートナーのことがまだ好きで離婚の意思が固まっていない場合は夫婦関係の修復について相談することも可能です。どちらの場合も相談は無料です。
専門カウンセラーや弁護士に離婚相談するのが安心
離婚相談をするなら専門カウンセラーや弁護士に相談されるのが安心です。
異性や同性の友人への相談のみで離婚を決めてしまうと財産分与や養育費など離婚前に明確にしておくべきことを失念し、後々トラブルになりかねません。
専門カウンセラーや弁護士に相談した場合、離婚の前に取り決めておいた方が良いこと、やっておくべきことについてのアドバイスをしてくれますから、離婚してしまった後で慌てる必要がなくなります。
ただ弁護士に離婚相談する場合、具体的なアドバイスをもらうには費用がかかりますし、離婚についての相談しかできません。
専門カウンセラーのいる無料相談所では離婚相談に限らず幅広いお悩みを無料で相談できるので一度相談してみてはどうでしょうか。
記事まとめ:第三者の意見も参考に
離婚についての相談はあなたを心配してくれる同性、異性の友人にするのが一番良い、とお思いの方も多いでしょう。
でも知っているだけに言えないことや見えないものがあるかも知れません。
離婚することで人生は大なり小なり変わってしまいますから、離婚に踏み切る前に第三者の意見を聞いてみるのもひとつの方法です。
例えばNPO法人よつばは専門カウンセラーが常駐する無料相談所で、常にご相談者様の気持ちに寄り添い、最善の道を選択されるお手伝いをしています。
ご自分の気持ちを確認される意味でも、またご自分の選択が正しいことを再確認する意味でもNPO法人よつばの無料相談所にご相談ください。